今、この時代の薬剤師というキャリアを考えてみた。

更新日:2015/06/19

2015-06-16 10.25.14先日、お会いした薬剤師の先生から、以前より気になっていた薬剤師のキャリア意識について伺いました。

キャリア意識とは、私が捉えた見方で、

傍から見ると「薬剤師には早急な意識変革が求められている」現状がある。

と言えそうです。

それは、どうもこれからの超高齢化社会の到来により、さらなる在宅医療や介護が求められる中で、

「いままで、カウンター越しに患者と対面していた薬剤師が個人宅のベットサイドでどこまでチーム医療に貢献することができるか?」

といった課題に突き刺さります。

薬剤師が自分事としてとらえると、それは、「自分のキャリアがこれから一体どうなるのか?」

という問いになってきます。

そのあたり、一般的に私が聞いていることと、実際はどうなのか?

その先生にお伺いしてみました。

 

・・・すると、調剤薬局の特に大手チェーン店では、ルールやマニュアルがかなり多くそれをこなすだけで精いっぱいで、

患者さんへの服薬指導を充実するための努力や工夫、ノウハウの共有といったことはあまりなされていないようなのです。

実際には、あまり、患者とコミュニケーションする機会もなく、あっても、専門用語を駆使してけむに巻き、誠意をもって疑問に答えていないようなのです。

特に若手の成長が気になっていると。

 

その人はその点では、かなりのエキスパートなので、どうしてもそういう点がよく見えてしまうのでしょう。

やはり、薬剤師全般として一般化することは避けたいし、そう願いたい。

 

ただ、今まではそれでニーズはマッチしており、薬剤師の調剤業務は速さが勝負なのです。

なぜなら、病院でさんざん待たされてくたびれている患者さんにとって、下手な服薬指導など、なかなか実践できない。

なので、マニュアルやルールを忠実に守り、出来るだけ早く薬を処方して、何か困ったことがあるかさっと確認して、あとは、薬のしおりとお薬手帳のシールを渡して完了。

そして、いかに多くの枚数をさばくかで、お店の売り上げは大きく影響するのが現実。

(・・・たしかに、私などはそれで十分だけどね。
そう言えば、私の通っている調剤薬局の先生も、薬をわたしながら、さりげなく、「やっぱりこの薬、飲んでるといいですか?」とさりげなく、コミュニケーションをとってきて、それで問題が無いと判断してるんだろうな。でも、気にかけてくれるのは悪い気がしない。)

これで、よかったのです。

しかし、患者さんのニーズが変わり、技術の進歩し、社会の薬剤師に求める役割が変わりつつある。

これからは枚数稼ぎの技術は機械化にとってかわられるだろう。

そのかわりに世の中から求められるのは、プロとしての専門性の発揮だ。

副作用の観点から、患者の症状を吟味して、効果的な薬剤変更を医師に提案できるか?

それを在宅訪問の現場で、医師や看護師、介護士などと連携して、薬を届けに生きながら、ベッドサイドにて、患者とコミュニケーションをとって、服薬コンプライアンスの向上に努め、残薬を確認し無駄な処方を止め、副作用の有無を確認し、がん患者などに無菌製剤を作って提供する。

元病院勤務薬剤師ならば可能かもしれないが、かなりの専門スキルとコミュニケーションスキルのレベルアップが求められる。

また、通常の調剤業務と在宅訪問を果たして、両立できるのか?店員が1~2人の店でどうやって切り盛りするか?

そんな中、拍車をかけるように厚生労働省は

「かかりつけ薬局の推進と、その24時間応需体制を整えよ!」

との要請が来ているというのだ。

 

どうする、みんな!

求められることが変容し、専門性のキャリアを自ら磨き直ししないといけない、

まさに薬剤師が自らのキャリアデザインを描くことが求められる時代になってきたのだと。

 

薬剤師の提供する価値を見直すことが大切だと思う。

患者さんに「間違いなく薬を提供する」というプロダクトアウト的な価値をさらに凌駕し、

患者さんの「求める人生を最適な薬で支える」というマーケットイン的な価値への変容

この一点をみつめて、患者や医療チームの中で対話することで、ルールを越えた患者が喜んで頼ってきてくれる薬剤師になれるのだろう。

 

ここにも、何か親の代からの薬剤師としてのDNAに呼ばれている気がしていて。

今後、ウェルネスキャリアを薬剤師の皆様と考えていけたらと思います。


« »
1 / 11