親の介護を引き受けるためにやるたった二つの法則(2)

更新日:2015/07/09

2015-06-29 09.48.28その1に続いて、2つ目の法則は

法則その2:
自分が介護しないと割り切る。

何か逆説的にも聞こえるかもしれませんが、すべて、親の面倒を見ると腹をくくった上で、介護しないと割り切ってみて、そのうえで何が出来るかを考えることに至ったのです。

なぜ、そうすることに至ったか、私の経験を通じてお話していきたいと思います。

前回のブログ、その1での経験を通して、親とコミュニケーションが良好に取れるようになり、順風に行ったかといえば、決してそうではありませんでした。

実情が見えて来れば来るだけ、どうしたら、無事に母親を見送ることが出来るのか?

自分の家族との折り合いをどうつけるか・・・本当に悩みました。

父親の介護を終えて一通りの片づけが終わったとたんに、長年の介護者生活のストレスからか、母は胃がんになってしまいます。でも、そのころは、私とのコミュニケーションが十分に取れていたし、本人もまだ自分で動けたので、無事に手術で取り除くことが出来、再発せずに済みました。しかしながら、胃全摘出だったので、食事がうまくとることが出来ず、だんだん外に出れなくなっていきます

このまま、いずれ動けなくなったら、どうやってケアしていこうか・・考えあぐねていました。絵にかいたように、我が家にも嫁姑の問題は横たわり、家族4人で実家に戻ることには、同意が得られず・・・いざとなったら、すべて自分が介護を引き受けるのかと、気が重くなる日々が続きます。

もし、自分だけが、介護のため実家に居ついてしまったら、おそらく、自分の家族も崩壊するかもしれない。

そして、そうなったら、はたして仕事をし続けられるだろうか?

親の介護のために、仕事や家族をすべて失うかもしれないという恐れがありました。なにか、実家というのはある種、居心地は良くてビジネスとはちがう時間が流れている。ここに染まってしまったら、一生戻れなくなるような気もする。親の年金を当てに生きていけるんじゃ・・・なんて変な誘惑が生じそう。(><)

でも、私は母親が父親を介護する姿をずっと見てきていて、

母親が父を子供同然に扱って、それはそれは大事に介護していたのですが、自分と父親を分離できず、ある種共依存的な状況に陥っていくのをずっと見ていたのです。

何度か、地域包括支援センターの方とも話し合い、介護ヘルパーの方に来てもらい、父の食事の世話などを任せるようにしたり、デイケアセンターに連れていき、母親も自分の時間を持って自立し、人に介護を任せられるようにして自分のライフを楽しむように勧めたのですが、すぐにキャンセルして全く受け付けず。

自分から見ると、母がこういうように介護はすべしとこちらにアピールしているようにも見えてくるのです。

一方で、自分が母の下の世話をして一日中、何度もおトイレに行かせるような状態になっていくことを想像した時に、互いの立場が変わり、母と自分が作ってきた良好な関係がすべて失われて、自分が母親にどんな接し方をしてしまうか、容易に想像出来てしまったのです。

そんな状態になりたくない、そして、自分にはとてもその状態には耐えられないだろう。きっと、母の尊厳を保ち得るだけの自分でいられない。こりゃ無理だ!と割り切ったのです。

そして、仕事を継続し、自分の家族ともよりよい関係でいるために、週末、金土しか実家にはいかないことを自らに課すことを決めました。

その前提で出来る限りのことをしようと決めたのです。

でも、そう割り切った時に、どんな選択肢があるのか、ありったけのリソースをすべてそこにつぎ込もうと思えるようになりました。ウィークデーはヘルパーさんの助けを借りる体制作りのためにどうするか?介護制度をどう利用するか?

ひとり暮らしの母をサポートする体制を考えていき、もし、寝たきりになったら施設に行ってもらうことも、母親とはずっと話をしていきました。母はやはり私の家族でここに来てほしいかったのでしょう。でも、やはり、それは子供の学校のこともあるしとあきらめてもらいました。

そして、自分が常に母の介護チームのリーダーとなり、主治医、包括センターの方、ケアマネ、ヘルパーさん、施設ではその担当の方などとのコミュニケーションを密にとることで、いつもお互いに笑顔で会えるような関係で無事に見送ることが出来たのです。

でも、もっともっと元気でいてくれて、施設に行ったら、笑顔で手を振って迎えてくれる母をずっと見ていたかったな。

たぶん、そう思えて介護を終えることが出来たのも、自分がすべてを抱えて介護することを手放して、あらゆる人の力をお借りできたからこそ!と思っています。

本当にわがままな母の世話は大変だったと思います。でも、おかげで最後までいい関係で母を見送ることが出来ました。

介護制度はまだまだ、発展途上とは思いますが、考え方を変えると本当にありがたいものだと思います。

最後に、何よりも文句ひとつ言わずに週末は実家に通わせてくれた自分の妻と、すべて一任しつつ必要な時にはすぐに助けてくれた私の兄妹にも本当に感謝感謝です。

こうやって、すべてに感謝出来て介護できるっていいですよね。

自分もこの間、いろんな修羅場を体験しましたが、今はいい思い出に変わりつつあります。そして、ずいぶん自分も成長できた気がしています。

これにて、私の介護経験から、今後、介護を控える方々へのメッセージをひとまず終えたいと思います。

ここまで読んでいただき有難うございました。


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